ここからはリクルートのリボン図の話です。よくあるリボン図です。左側がカスタマー、右側がクライアント、真ん中が結ぶとなります。これは汎用的なモデルなんです。色んなところでリクルートさんではなくても使っています。

 

Cはカスタマー、Bがクライアント。クライアントが何をするか、広告を出してくれています。サイトの中で旅行とか住宅とか、広告を出してくれているんですね。カスタマーというのは、旅行に行きたいとか、住宅買いたいとか、展示場に行きたいという人。

リクルートのデジタルマーケティングと言っているところは、主にこのカスタマーを集める、動かすとかそういうところです。

そして人材事業で言うと、大手企業さんは、年間25億円ぐらいは、デジタルマーケティングやその他広告宣伝に、投資をしていると思います。それぐらいプロモーションでガンガンやっているということです。

 

リクルートは結ぶ、マッチングと言いますが、この左側のカスタマーとクライアントを集めて動かし結ぶと、そういうシンプルなモデルを全ての事業で大体やっていると思っていただいて結構です。

業務支援から入っているアプリツールなどは、ちょっとモデルが違いますので、それはまた別で話します。

 

リクルートさんは何をすごく大事にしているか、先ほどのリボン図ではないんです。

実はここ、ここなんです。ここをおそらく言われてないか、最近の方々の中で言語化がされていないかと思います。

先ほど前半でお話をした「らしさ」と重ねて申しあげます。リクルートらしさを、個人的なまとめをしますと、「今あるコンテンツ情報というのは必ず価値が落ちるけど、コミュニケーションのを磨くこと。要はお客さんを揺さぶり、動かす力、このコミュニケーション力があるのが、リクルートだ」ということをやっているのです。そのオペレーションを磨くということですね。

 

よく導線設計で、「どういう導線がいいのでしょうか?」という質問を受けます。ユーザーの行動そのものをフォーカスするのではなく、心の動きを設計するということは何かということです。先ほどの三山さんが、「感情価値」注目してほしいといわれていたところです。

 

この図でペンギンが落ち込んでいるでしょう。よくある高度経済成長期時代の生産性×拡大という考えでは、世の中に課題がたくさんあって、不の解決というのをうながすのだけど、その際、作れば売れるわけですから、テンプレートなどの効率化することによって、お金がチャリチャリはいるという考え方のモデルが多かったと思います。

でも時代はもうちょっとそういう部門だけではなくて、結構物はあふれているし、豊かだったりもする。右側の心のほうの解、快楽とか、満たされるとかそういうことを実は大事にしたほうがいいんじゃないかなというところが、ますます大事なポイントだと思ってみています。「心の動き」を注目して導線を設計するのが、大事ということです。

 

カスタマージャーニーマップというのは、最近はやっていますけれど、今申し上げたような観点をもっているひとと、もっていない人では、まったくサービスインしたときの立ち上がりの成長が違います。これは、ユーザーと一施策ごとに、勝負するという現場の感覚で養われるもので、なかなか座学だけで養えるものではありません。また数多くのサービスを興味をもって見ていくことです。改善癖をつけることです。

不の課題解決というのはよく言われます。不の6大要素、不満、不足、不快、不安、不利、不便。そういうものを一体解決するためにはどういうもので解決できるのかなということを企画会議でします。

資料の右側の「モア」です。心の動きのバロメーターで言うと、ゼロという普通のニュートラルラインがあるとします。それのより上、エンタメですよね、より楽しみを追求するにはどういうものを提供したらいいのかなというのを考えます。

特にメディアとかを設計される人は左のほうかなとか、マイナスからゼロなのか、ゼロからプラスなのか。例えば料理雑誌もいろいろありますが、土日の家族の居間を盛り上げていきたいこの1品のワインとかテーブルクロスと書いておけば大体右、モアですよね。こういうものを提案していくメディアのほうが絶対に売れるという時は、そっちに重点をかけるという提案をしていきます。

感情をまずは、マイナスからゼロに上げるのか、ゼロからプラスによりいくのかというのをメディアとかそういう心を動かすというマーケッターのプロデューサーの役になった人は考えて設計するといいんじゃないかと思います。

 

はい。そして、おまちかねの失敗例にこれから入ります。

 

・・・・・次に続きます